- リアルタイム・アプリケーションのプライマリ・データベース。この場合、アプリケーションが必要とするすべてのデータがTimesTenに常駐します。
- ディスク・ベースのRDBMSと連携した総合的なワークフローでの特定のタスク用のリアルタイム・データ・マネージャ。たとえば、通話料請求アプリケーションでは、顧客、請求書の送付先住所、クレジット情報などはディスク・ベースのRDBMSに保存し、最新の通話記録はTimesTenに収集および保存することがあります。また、すべての通話記録のアーカイブをディスク・ベースのデータベースに保管することもあります。このように、リアルタイム・アクセスが必要な情報はTimesTenに保存し、長期の分析、監査、アーカイブに必要な情報はディスク・ベースのRDBMSに保存します。
- アーキテクチャのパフォーマンスを重視するポイントを促進するためのデータ・ユーティリティ。たとえば、TimesTenをメッセージのリポジトリとして使用することで、メッセージ・キューイング・システムに永続性とトランザクション機能を提供できます。
- 新規アプリケーション作成時の基盤となる、複数のデータソースのデータ統合ポイント。たとえば、ある組織で大量の情報を複数のデータソースに保存していたとしても、日常業務にかかわる情報は一部のみの場合があります。適切なアーキテクチャとは、関連情報を複数の異なるデータソースから1つのTimesTenデータ・ストアに移動して、アプリケーションでただちに必要になるデータの中央リポジトリが用意されたアーキテクチャです。
こうした異なる役割のコンテキストでは、TimesTenを次のタイプのデータを保存するために使用します。
- 参照データは、比較的静的で、妥当性の検査や機能の向上のみを目的に使用されるデータです。このデータは、永続ストレージに存在します。
- 導出されたデータは、他のデータで構成され、障害時に再構成できるデータです。このタイプのデータは一時的なデータですが、エンド・ユーザーが直接アクセスする、次のカテゴリのデータとは異なります。
- 中間/一時データは、業務またはシステムの処理で作成され、その処理を完了するために操作する必要があるデータです。処理の完了後に本質的な意味を持つ値はありません。
- レコードのデータは、監査証跡、規定およびMISに必要な業務状態を記述するデータです。このタイプのデータは、従来どおりディスク・ベースのデータベースで管理されます。通常、このようなデータを管理する場合は、TimesTenをバックエンド・データベースと統合します。